2015年12月2日水曜日

タイの田舎の同窓会

【タイの田舎の同窓会】

我が夫が年に一度の「泊まりがけ同窓会」に行ってきた。場所はイサーン
の田舎、小学校の同窓会である。2年ほど前に母親の死をきっかけに、
数十年ぶりに田舎を訪れ同級生たちと再会、それ以来毎年行われる同窓会
に出席するようになったのだ。

夫もそうだが、同級生の多くは故郷を離れ暮らしていることと、
同窓会が3日間の大イベントということもあり、みんな数日泊まりがけの
参加となる。夫に至っては1週間の休暇をとる気合の入れようだ。今年は
お揃いのポロシャツをオーダーする係とやらで、出発前に取りに行ったり
郵送したり、嬉しそうに走り回っていた。

3日間のプログラムは、村人総出のウェルカムパーティーから始まり、
バスハイク、山登り、船遊びなど盛りだくさん。寺院では故人となった
同級生たちの供養も忘れない。実にタイらしい。

帰省中LINEで送られてくる写真と動画は、どれも「子供かっ!」
というようなものばかりで、何もない田舎での、ほのぼのと幸せな
幼少期を想像させた。写真の中でひっくり返って赤い顔して寝ている人も、
おどけて肩を組んで大笑いする人たちも、もとはみんな洟垂れ小僧
だったに違いない。

さて、楽しい同窓会旅行から戻った夫のもとに、後日宅配便が届いた。
中身は仲良しグループの写真入りマグカップ。
いったいどうするのだろう… と注視していたが、夫は躊躇なく、
それで毎朝コーヒーを飲んでいる。
楽しかった同窓会の余韻を味わうように。

カップは2つ送られてきた。普段ならすぐに戸棚にしまいこむ私だが、
しばらくはキッチンカウンターの特等席に飾っておこう。
たまには夫のノスタルジーに付き合うのもいいではないか。

2015年9月30日水曜日

ようこそ、ホットシャワー様

我が家でホットシャワーが復活した。
アツアツのシャワーが使えるのは実に2年半ぶりである。
もともとはソーラー温水器でホットシャワーやお風呂を使っていたのだが、
6年を過ぎたあたりで貯湯タンクの水漏れが始まり、
まともになおせる人に出会えず(プーケットあるある)、
絶えず垂れ流される水がもったいないので
水栓を止めてしまったのだった。

それがちょうど暑季のことで「水シャワーでも案外いける」ということに気づき、
あっという間に2年半。雨季の涼しい時期はさすがに苦痛だったが、
温水器の設置もなかなか大掛かりになるのでなんとなくやり過ごしていた。

そして今回、ゲスト用バスルームの天井を張り替えるにあたり、
ついでに温水器を設置することになった。前の家でもソーラーだったので、
私にとっては初めての温水器となる。ホームセンターをめぐり、
しっかり熱い湯が出るという熱水器を買って取り付けてもらった。

ソーラーシステムからの変更なので、新たに配管したりして
上のほうでチューブがむき出しになってグルグルしているが、
そんなのはどうでもいいくらいの快適さ!
湯がアツアツ!なぜかぬるめにしようとすると一気に冷水に
なってしまうのだが、それでもいい。ホットシャワーはアツアツが正義!!
タイ人の夫には熱すぎるみたいで、1度使っただけで
自分の部屋の水シャワーに戻ってしまったが…

そういう私も、特に暑い日は水シャワーだ。
電気代が気になるのでバスタブにつかることも少ない。
お風呂復活で嬉しくて入浴剤などを揃えたが、はしゃぎすぎてすぐのぼせた。
それでもやはりホットシャワーは素晴らしく、
今度は自分の部屋のバスルームにもまた欲しいと思っている。
さて実現するのは何年後かな?

2015年8月3日月曜日

「幸せならいいじゃない」

私の周りには、家庭を2つ持っている旦那さんがけっこう多い。
ここがプーケット島だからかもしれないが、1つはここ、もうひとつはバンコク、
というパターンがほとんどだ。そうした旦那さんたちは圧倒的な経済力を持ち、
どっちの家庭も不自由させることなく養っている様子。
奥さんたちは、みんな美しく上品で幸せそうにみえる。
なにかこう、経済力を含めて能力の高い男に見初められた女性、という感じだ。

この国は女性が自立して生きてゆくのは難しいところがあるので、みんなが幸せ
ならこういう形も有りだと思う。
いっぽうで、経済力は低めなのに奥さんが複数いるというケースも少なくない。
我が家の修繕にくるたぐいの男性によくみられるのだけど、数日作業の際などは
日替わりで違う奥さんが世話を焼きにくる。作業あとの掃除や片付けをしたり、
飲み物を買ってきたり。中には作業そのものを手伝うたくましい奥さんもいる。

先日うちに芝の張替えにきていたC氏もそんなひとり。
特に目立ったモテ要素はみあたらない。うちに出入りして5,6年経つが、
作業2日目で初顔の女性がきた。チャラチャラとした人で、
別に世話を焼くわけでもなく東屋に座っているだけ。応援担当なのか。
本妻はこまごまと動くので間逆のタイプだ。

作業最終日、5歳くらいの娘も一緒にきた。鍬だの鉈だの転がっている中で
ちょろちょろと遊んでいたのだが、作業が終わり大人たちが片付けをしている間、
娘がその辺に咲いていたプルメリアの花を耳元に飾り、「ねー、かわいいー?」
とC氏に聞いている。

片付けで忙しいC氏だが、「ああ、可愛いよー」と相槌。すると娘は嬉しそうに、
今度は両方の耳元に花を飾って、「2個つけたよ、かわいい?きれい?」
と何度も聞きにくる。
その度にC氏が、「すごく可愛いよー、なんてキレイなんだ!」
と声を張り上げて応える。重たい道具を汗だくで運びつつ、
ちゃんと娘を褒めている。
そんな光景をみて、少しだけC氏がモテる理由がわかったような気がした。
きっと色々あるのだろうけど、C氏の周りの女性は幸福度が高そうである。
非常にうらやましい。

2015年5月29日金曜日

【酔った観光客がパトンでエビ2匹を泥棒】

ハイシーズンが終わると、少々気の抜けたようなニュースをぼちぼちと目にするようになる。
今回は歓楽街で起きた、そんな脱力系B級ニュースをご紹介。
みなさん、泥酔したからってお店や警察に迷惑をかけるのはやめましょう!

【酔った観光客がパトンでエビ2匹を泥棒】

プーケット島随一の歓楽街“パトンビーチ”で、酔っぱらった観光客がシーフードレストラン
の店頭からクルマエビを2匹持ち去り、警察に通報された。

犯人は27歳のオーストラリア人男性で、被害に遭ったトロピカレストランのマネージャー(36歳)は、
「男がふらりとやってきて店内に入ると、食材として展示してあったクルマエビを2匹つまみ上げ、
そのまま立ち去ろうとした。店員が慌ててクルマエビを戻すよう促したが、男はこれを断り、
飲屋街ソイ・バングラのほうへ消えてしまった」と話す。

通報を受けたパトン署はすぐにソイ・バングラを捜索、間もなく2匹のクルマエビをポケットに
入れた男を発見した。パトン署に連行された男はすぐに犯行を認め「泥酔していた」と説明、
盗んだクルマエビを警察官らに差し出した。
今回はレストランのほうで被害届を出さなかったため男は告訴されなかったが、
器物損壊罪で500バーツの罰金が科された。
なお、クルマエビ2匹は、警察を通してレストランへ返却されたという。

2015年3月30日月曜日

バイクに当てられ思うこと

在タイ15年にして、初めて自動車保険を使うような事故に遭ってしまった。
事故といっても、私は渋滞の中ほぼ停止したような状態で、脇を無理矢理
通ろうとしたバイク屋台に車体をこすられバックライトを割られた感じなので、
追突などの衝撃は全くなかった。
ただ、バイク屋台の主が私の車のバックライトにハンドルをめり込ませたため、
手を負傷し救急車がくる事態となってしまった。

私にしてみれば、勝手にぶつかってきてバックライトを壊したあげく車体まで
傷つけてふざけるな!だが、手から流血している男を前にそんな主張をしても
仕方ない。男のほうも最初は「急ブレーキかけやがって!」と叫んでいたが、
あまりの痛みのせいか、すぐにうずくまり静かになった。

私が車外に出るタイミングをみはからっている間に、通りすがりの人たちが集まり
男の傷を水で洗ったり布を当てたりとお世話をしてくれた。
ひとりの女性は英語も堪能で、私の夫と電話で話してくれるなどして本当に助かった。

やがて負傷した男は救急車で市立病院へ運ばれたのだが、国民皆保険すら
入っていないとのことで、せっかくきた救急車もしばらく行き先を迷う始末。
お世話してくれた人たちが、私がファーストクラスの自動車保険に入ってるから
大丈夫と説明していた。内心「なんで私の保険を使うんだよ」と思ったが、
流血もひどいので「治療費は私が持つから近くの国際病院でもどこでも早く連れて行って」
とお願いした。

その後、現場には保険会社とタイ人の友達が到着し、写真を撮るなどして
近くの警察署へ移動、保険に必要な書類をもらって解散となった。あっさりしたものだ。

事故からちょうど2時間後に帰宅すると病院から連絡がきたので、どうせ治療代のこと
だろうと思いあとは夫に任せた。結局、夫が仕事帰りに男の家へ寄り治療代1000バーツ
を置いてきたという。保険会社は「あなたはなにもしなくていい」と断言していたが、
そうもいかない、約束しちゃったし。

交通事故は保険会社同士が話し合って処理するものだと思っていたが、今回のことで、
相手次第ではそうもいかないことを学んだ。そして、改めてタイ人の柔軟な助け合い
精神に気づかされた。私だったらあんな風に自然に手を貸せるだろうか。
また、自分のタイ語力の低さにも呆れた。結局どこでも誰かに頼ってばかり!
色々と気が滅入ったが、命にかかわる事故ではなかったのでよしとしなければ。

2015年1月27日火曜日

きっと暑さのせい。

プーケット島は乾季の真っ只中である。夜は涼しく過ごしやすいが、日中の日差
しはなかなか厳しい。朝から犬の世話にゴミ出し、落ち葉を掃いて、そのまま外
でうっかり立ち話などしようものなら、すぐに頭がボーッとし、洗剤を入れずに
洗濯機をまわしたりする。まったく、南国は人を鈍くさせる。

最近の地元新聞で、外国人宅が3軒並んで泥棒に入られた記事を目にした。
犯行の時間帯は夜中で、それぞれ現金、カード、パソコン、パスポートなどを
盗まれた。驚くべきことは、いずれの家も玄関の鍵をかけていなかったこと。
「何年も住んでいるが鍵などかけたことない」と話している。被害者の皆さんは
初老のヨーロッパ人なのだが、母国でもそんなんだろうか?

いっぽう、犯罪者のほうも抜けてるやつがいる。地域で知られた自転車愛好家が、
コンビニ強盗をはたらき数時間で御用となった事件。犯人は自慢の自転車で
自宅最寄りのコンビニまで来ると、おもちゃの銃で店員を脅し1400バーツ(約5千円)
を奪って逃走。監視カメラの映像が公開されたが、顔丸出しのサイクリングパンツ
姿で「そりゃ速攻で身バレするわ」というレベルだった。

「ビールを買うカネが欲しかった」というのが、またもの悲しい。
犯行時に乗っていたピカピカの自転車は、もちろん警察に押収された。

普段からB級ニュースの多い島だが、最近はさらに増えた気がする。
私も、乾いた暑さでこれ以上頭がボンヤリしないよう気をつけなければと思う。